色情報による筋活動のトレーニングシステム

工学部工学科 准教授 神原 裕行
工学部工学科 教授 辛 徳
大澤 涼輝

筋肉の活動を色情報として可視化することにより、目標や現在の自分の筋活動を知覚しやすくなるかを検証
するため、手首運動に関する筋活動トレーニング実験を行った。
その結果、複数の筋の協調的な活動を色情報として表示することで、各筋肉の活動をグラフとして表示するよりも高い精度で目標とする筋活動を実現できることが示唆された。

令和5年度研究成果ダウンロード

現代日本の社会問題として超高齢化社会の到来が挙げられるが、運動機能の維持やリハビリテーションを目的とした運動トレーニングを自宅で気軽に行えることが望まれる。
運動を評価する専門家が不在の自宅では、自らが運動の質を評価し改善する努力を行う必要があるが、その際には身体運動の基となっている筋肉の活動を認識することでトレーニングを効率的に行える可能性が考えられる。
我々はこれまでに、運動中の筋肉の活動を色情報として可視化するシステムの開発を行ってきた。
このシステムでは、手首の筋肉群の活動を、「筋シナジー」と呼ばれる複数の筋の協調活動の成分に分解するとともに、筋シナジーの活動情報を色情報へと変換することで、筋活動の知覚を促進することを目指している。
本研究では、このシステムを用いて、目標とする筋活動を色情報として表示することによる筋活動トレーニングの有効性を検証することを目的とする。

Muscle activity visualization system

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