工学部 工学科 教授 陳 軍
工学部 工学科 准教授 豊田 光紀
石井 行弘

本研究は、フルカラー再生に必要な結晶の角度を明らかにし、ホログラム記録光学系を構築します。
昨年度、ホログラムを回転させると3色の動画が観察できるシステムの開発に成功しましたが、基礎実験で、再生照明光の角度調整か、照明光の波長調整が実験成功のカギとなりうることが判明したので、システムを改良してホログラムのフルカラー再生を目指します。

我々は書き換え可能な記録媒体であるニオブ酸リチウム(LiNbO3, LN)結晶を用いた多色ホログラム動画表示素子の開発に取り組み、記録したホログラムに赤・緑・青のレーザ光や白色LEDを照射し、ホログラムを回転させると3色の動画が観察できるシステムの開発に成功しました。
しかし、ホログラム再生では、厚いホログラムに特有なブラッグ反射条件を満たすため、一般に異なる色（波長）の照明光による再生像は異なる角度で再生されるため、フルカラー再生は難しかったです。
そこで、赤・緑・青各色の再生光に対応するホログラムを別々の角度で記録し、再生像が同じ方向で観察できるようにすることでフルカラー再生を目指すことにしました。
現在、フルカラー再生に必要な結晶の角度を明らかにし、ホログラム記録光学系を構築しています。
基礎実験で、再生照明光の角度調整か、照明光の波長調整が実験成功のカギとなりうることが判明し、現在システムを改良してフルカラー再生の実現を目指します。