顔色が体調に与える影響をカラー空間上での分析

工学部 工学科 情報コース 教授 姜 有宣
工学部 工学科 機械コース 教授 辛 徳

ヒトにとって顔とは個体を判別するために必要で重要な視覚情報である。
顔の表面情報の中でも顔色は特に注目に値する。本研究ではスマートフォンから顔を撮影し、カラー空間上に顔色の変化を分析することが目的である。
分析した顔色は、体温と体の調子と参考し体調に与える影響を調査する。

顔写真から顔と各パーツ(目,鼻,口など)を認識し、一定な位置にある肌の領域を抽出し その色成分を分析する。顔色はカラー画像のRGBカラー空間の値から新しいLabカラー空間の値に変化して分析を行う。Labカラー空間は人間の視覚に近似している均等カラー空間であり、色の差を表す時に分析しやすいカラー空間である。

さらに、顔写真を毎日撮影する時、遠赤外線カメラを利用して体温も自動的に保存することで体温もデータとして一緒に分析する。実験のため収集したデータは7月から10月まで朝・晩の顔写真・体温・体の調子を記録した約4か月分のデータである。
顔写真から肌の領域を抽出し、Lab色空間上の中に色成分であるa・b空間の平均値と標準偏差を計算した。

実験結果から体温の上昇と共に色空間のa成分が上昇することが分かったが、b成分については体温との関連性が見られなかった。

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