A documentary film about Takeo Akiyama

芸術学部 映像学科 助教 景山 貴史
工房余閑 竹内 友彦
武井 隆太郎

本研究では、写真家の秋山武雄氏を対象としたドキュメンタリー制作を通して、「都市としての東京の変遷」ついての分析を実践的に行う。

秋山武雄氏は70年以上のキャリアにわたって、東京の下町や庶民の暮らしを丁寧に記録してきた「アマチュア」写真家である。
氏の写真は、時の社会の息づかいや人々の日常を映す貴重な歴史的資料として評価されているが、映像を介することで、静止画だけでは伝わりにくい時代の雰囲気や感情を、映像、音声、インタビューなどを通じて生き生きと再現したい。
また、秋山氏は自身も戦前から下町で暮らす「当事者」であり、驚異的な記憶力と魅力的な下町言葉で、写真をもとに当時の風俗を活写する「語り」にも定評がある。
そこで、本研究では積極的にこの「語り」を取り入れた上で、写真と映像の表現を実践的に分析しつつ、単なるドキュメンタリーを超えた「動く詩」としての側面をもたせ、写真というメディアの可能性を再定義する試みとしたい。

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