LN結晶を用いた多色ホログラム動画表示素子の開発

工学部 工学科 教授 陳 軍

本研究の目的はホログラムの多重記録が可能なLN結晶を用いた多色のパラパラ漫画を表示できる素子の開発です。
角度多重イメージホログラムの高効率記録と多波長再生法の確立と共に、結晶の回転による動画の表示を目指します。

令和元年度研究成果ダウンロード

映画スターウォーズでは、R2-D2がレイア姫の3次元映像を映し出していますが、しかし、これは合成画像で、本当のホログラム動画ではありません。
現在に至って本当のホログラム3D動画が実現されていません。我々は書き換え可能な記録媒体であるニオブ酸リチウム(LiNbO3, LN)結晶に着目し、角度多重イメージホログラムの記録と長波長一括再生法を開発しました。
さらに、ホログラム記録の最適な偏光配置を見出し、記録効率を10倍以上向上させました。これらの研究成果をベースに多色ホログラム動画表示素子の開発に取り組んでいます。

本研究では、まず多重ホログラムの記録システムを構築し、LN結晶を0.2度ずつ回転させながら画像を記録します。記録したホログラムに赤・緑・青のレーザ光を照射し、ホログラムを回転させると3色の動画が観察できるようにします。さらに、3色レーザの代わりに3色LEDや太陽光で再生可能のシステムを構築し、より自然な形でのホログラム動画の実現を目指します。

Share Our Research