事前積分計算によるストライプサンプルフィルタリング
芸術学部 ゲーム学科 教授 今給黎 隆
CGのレンダリングにおけるエイリアシングという現象の解決のために、まずは縞模様に限定をして、積分を用いた新たな手法を提案する。
ゲーム及びコンピュータギラフックス業界では、エイリアシングという現象が知られている。
ディスプレイ等の画面はドットの集まりで構成されており、解像度は無限ではない。このような媒体において、斜めに輝度変化が生じるとジャギーと呼ばれるギザギザとした見た目になる。
このエイリアシングに対応するためにSSAA, MSAA, FXAAやTAA等のアンチエイリアシングと呼ばれる技法が研究されてきたが、まだ完全な策はない。この現象の原因は、レンダリングする際に色を決める評価を画面の点として行っていることである。複数の点で評価したとしても、その点数以上の複雑さが一画素内にある場合には画素内の情報を十分に表現できない。
このエイリアシングは、実際上として縞模様で目立ちやすいので、本研究では縞模様のテクスチャの読み込みに対して画素内の情報を正確に評価することで、エイリアシングを軽減する試みに挑戦する。