GX用パワーコンバータと制御IC

工学部 工学科 教授 崔 通

本研究は、脱炭素社会のためのGX(Green Transformation)用パワーコンバータと制御ICに関する研究である。
光エネルギーは、PV(太陽光パネル)を介して電気エネルギーになる。パワーコンバータは、この電気エネルギーを所望の電圧に変換する回路技術である。

DC(直流)マイクログリッドというコンセプトがある。このシステムは、地域で得たエネルギーを地域で消費する地産地消形のシステムである。グリッドには、PVパネル、EV(電気自動車)、バッテリ等様々なソース源と負荷が接続される。DCマイクログリッドの電圧仕様は400Vである。一方、PVパネル1枚の出力電圧は、20Vしかない。PVパネルをグリッドに接続するには、20倍(=400V/20V) の高昇圧コンバータが必要である。通常の昇圧コンバータでは実現困難である。
そこで、新しい方式のコンバータを考案した。実機を試作し動作確認した。昇圧比20倍で効率が95% @160Wの特性が得られた。本コンバータの特徴は、すべて市販部品で構成できること、トランジスタがローサイドドライブできること、入出力GND(グラウンド)が同電位であること等のメリットがある。また、コンバータ用制御IC(集積回路)も同時に開発した。

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