顔色解析による健康可視化と音声インタフェーススマートミラーへの実装

工学部工学科 准教授 森山 剛
工学部工学科 准教授 山本 佳嗣
福岡大学 工学部 電子情報工学科 高橋 伸弥
福岡大学 医学部 坂田 俊文
中央大学 理工学研究所 小野 博

ハーフミラー越しに人物の顔を撮影したカメラ映像を解析し、心拍と連動する顔面色の周期変化(顔脈波)を得て、顔脈波の揺らぎから神経活動を推定する。
それを洗面所のように暮らしの中で毎日訪れる場所で行い、健康状態の中長期に渡る変化を可視化することを目的とする。
実際に住戸で使用する実験を計画している。

令和4年度研究成果ダウンロード

本研究は以下の3つの点を含んでおり同時並行して進めている。
1.スマートミラーの製作とセンサーシステムの搭載
2.顔面色の経時変化から顔脈波(時間信号)を抽出し、その周波数スペクトルに基づいた神経活動(交感神経および副交感神経の活動)の推定
3.聴き取りやすさ(加齢性難聴)に配慮した音声インタフェースの実現とスマートミラーへの搭載

1.は昨年度の経験を踏まえ、キッチンカウンター上に置けるような小型のものや姿見のような大型のものを検討中である。2.は独立成分分析を用いた従来法の改良アルゴリズムを実装中である。3.は最尤推定法により入力音中から特定の音素を検出し、音素の種類(破裂音、摩擦音、鼻音)に応じた音声強調を行う手法を実装中である。

実際の住戸で使用する実験に関しては、神奈川県住宅供給公社と本学で進めている緑ヶ丘団地活性化プロジェクト「ミドラボ」において実施中のスマートウェルネス住宅に向けた実験の一環として、協力学生の住戸においてスマートミラーを用いた健康モニタリングの実地試験を行う計画である。

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