2021.10
色の国際科学芸術研究センターおよび芸術学部映像学科の矢島 仁准教授、工学部工学科 山田 勝実教授、関係者各位による共同研究テーマ「映画 笹色の紅 Grünen Metallglanz」が、フィンランドのヘルシンキ国際教育映画祭(Helsinki Education Film Festival International, HEFFI2021)において特別賞・最優秀芸術教育映画賞(BEST ART EDUCATIONAL FILM)に輝きました。
この映画祭は、映画を通じて教育と学習体験を向上させることを目的として毎年の9月から10月にかけてヘルシンキの教育機関や地元企業と共同で上映されます。その他に、ワークショップ・ディスカッションなども行われ、映画やビデオを通じて新世代を教育することを使命とした映画祭です。
COVID-19 の感染が収まらない状況であった為、やむなくメッセージビデオの上映で舞台挨拶に代えました。
作品概要
映画「笹色の紅Grünen Metallglanz 」は、江戸の昔に流行した笹色の紅化粧の色彩の謎、なぜ赤い紅花色素が緑色の光沢を見せるのか、を工学部の頭脳と芸術学部の感性で美しくまとめた東京工芸大学独自の共同研究作品。
従来、この現象に対してはゲーテ色彩論をベースにした非科学的な説明がまかり通っていたが、私たちは研究の結果として、この色素が緑色光を吸収し緑色光を放射しているために生じていると解説している。
このアプローチは、伝統色の発色機構を化学と物理の壁を取り払って行ったものであり、縦割り教育が久しく続く教育界に新しい空気を供給する試みであると確信している。
PDF版ポスターダウンロード
HEFFI2021 受賞セレモニー
Helsinki Education Film Festival International
【HEFFI】公式サイト